歯科経営者に聴く - 田無北デンタルクリニック 木下 陽介 院長(前編)

歯科経営者に聴く(後編)

~第一線で活躍する院長から学ぶ~

田無北デンタルクリニック 外観

 東京都西東京市田無町は西武鉄道新宿線の田無駅の北側に広がる地区であり、青梅街道や新青梅街道などの幹線が集中していることもあり、商業施設が充実しているエリアである。

 田無北デンタルクリニックはその田無駅から徒歩3分の場所にあり、「基礎に始まり、基礎に終わる」をモットーとし、「変えてもいい基礎」と「変えてはいけない基礎」を見極めた歯科診療を提供している。

 今月は先月に引き続き、田無北デンタルクリニックの木下陽介院長にお話を伺った。

木下 陽介 院長

田無北デンタルクリニック 木下 陽介 院長

【プロフィール】

  • 1978年福井県 生まれ
  • 2003年新潟大学 卒業
  • 2003年医療法人社団朋優会 ソフィア歯科クリニック(インプラントセンター)勤務
  • 2011年田無北デンタルクリニック 開業

【理念・治療スタイル】

経営理念を教えてください。

カウンセリング

患者さんに様々な選択肢を提示できるよう、知識や技術を身につけていく努力を続け、そのときに一番良い方法を選んでもらうことができる歯科医院でありたいというのが開業当初からの理念です。

診療方針を教えてください。

患者さんの「取れてしまった」「ここが痛い」などというお困りごとに対して、単体だけで治療するというより、全体的に問題があるところにアプローチすることを診療方針にしています。

ほかの歯科医院との差別化について、お聞かせください。

他院で断られたインプラント症例を当院で受け入れたことが何度もありました。そういった少し難しい症例も対応できる点は大きいと自負しています。また、患者さんに対しては「こういう治療をしていきます」と事前によくお話しをして、納得してもらってから治療を進めていくので、「こんなにきちんと説明してもらったことは初めてです」と言っていただくこともあり、そういった点は他院との差別化になっているように思います。

開業後に苦労されたことはありますか。

ドクター

今までは特に苦労したことはありませんでした。幸いコロナ禍の患者数も多少の減少はありましたが、困るほどではなかったのです。強いて言えば、今が一番ピンチかもしれません(笑)。歯科医師の採用がなかなかうまくできず、患者さんの要望に全て応えられていない現状ですので、是非良い方に来ていただきたいと願っています。

患者さんからはどのような問い合わせが多いですか。

最近はクリーニングを希望される方が以前より増えました。また、インプラントと矯正歯科の併用を希望される方も徐々に増えてきました。

どのような増患対策を取られていますか。

インターネット広告や予約サイトに力を入れています。口コミで高評価いただいた内容を見たうえで、来院される方も増えてきましたね。一方で、ご紹介で来てくださっている患者さんも多くいらっしゃいます。

【スタッフ採用・教育】

スタッフの育成や教育はどのように行っていますか。

スタッフ集合写真

まずは全てのスタッフに私どもの診療方針を理解してもらいます。これは歯科医院全体で統一するように、最初にきちんとお伝えします。新人の歯科医師には私がマンツーマンで指導していきます。まずは治療計画の立て方をしっかり学んでもらい、形成などの技術的な内容も少しずつ進めていきます。エンドは垂直加圧根充法でしているのですが、それまで手用ファイルしか使ったことがないという歯科医師が多いので、模型や抜去歯で練習してもらっています。そのため、最初は覚えることが多く、少し大変かと思いますが、私も一生懸命指導しています。

一方で、経験がある歯科医師には得意分野を活かしてもらえるよう、必要なものがあれば積極的に伝えてもらって、機器なども取り入れるようにしています。

スタッフが働きやすい環境づくりのために注意されていることはありますか。

何か問題や悩み事があれば早めに解決できるよう、終礼などで話し合いをしています。スタッフ皆がその場で意見が言える環境づくりを心がけているので、それぞれの意見を引き出せていると思っています。

【今後の展開】

今後の経営の展開について伺わせてください。

歯科医師が揃い次第、ユニット台数を増やすだけでなく、ユニットを新調してリニューアルしたいと考えています。最新機器も積極的に導入していきたいですね。

転職や開業を考えておられる歯科医師の皆さんへアドバイスをお願いします。

当院へ転職を希望していただいた方には得意分野があれば活かせる環境を整えていきます。要望があれば何でも話していただき、それらを取り入れていきたいと思っています。どうぞ、お気軽にお問い合わせください。

趣味や余暇の過ごし方をお聞かせください。

木下先生の近影

テニスに行くことが多いです。一人でも行くし、家族と一緒に行くこともあります。テニスは学生時代からしていたわけではなく、以前は興味を持っていただけでした。時間を作れるようになってからスクールに通うようになり、既に8年ほどになります。休みの日はテニス三昧ですね(笑)。

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