【開業に至るまで】

歯科医師を目指されたきっかけについて教えてください。

北海道の田舎育ちのため、地域柄、医師という職業の方が少なく、憧れがありました。また地域を活性化させたいという気持ちがあり、歯科医院自体も少なかったので、歯科診療を通して地域に貢献できないかと思い、歯科医師を目指すことにしました。

卒業後の勤務先を選ばれたポイントを教えてください。

当時は北海道出身者が上京することは珍しかったのですが、東京での最先端の歯科診療を学びたいという気持ちがあったので、大学の先輩が勤務されていた歯科医院にお世話になりました。知っている先輩がいる安心感はやはり大きかったですね。

開業の経緯を教えてください。

当時31歳で、まだ若かったのですが、卒後5年ぐらいまでに開業しようという雰囲気が周りにありましたので、開業を決意しました。北海道に帰るという選択肢もあったのですが、やはり東京で最先端のことを学びながら成長していきたいと思い、東京に残ることを決めました。技術や考え方はまだしっかりしていなかったですし、勢いで開業してしまったので、正直な気持ちを申し上げると、開業時期は早すぎたと後悔しています。勉学や技術だけでなく、経営に関しての知識などを学ぶにあたって5年という期間ではやはり難しいですし、足りていませんでしたね。
働きながら学校などで学び、自分の実力を試してみたいという気持ちから開業される方もいますし、それも良いのですが、仕事を目一杯しながら開業準備を同時に行うことは並大抵のことではありません。歯科のベースになることを勉強しながら、焦らずに、地に足を付けて、患者さんのことをじっくり考えながら開業をすればよかったと反省しています。31歳という年齢での開業は今では考えられないですし、よくやったものだと感じています。

設計やデザインのこだわりについて、お聞かせください。

まずホームページですが、歯科医院のホームページはどこも同じようなデザインが多いという印象がありましたので、一般企業を参考にしました。一般企業では華やかで、企業風土やイメージ戦略を前面に出したデザインが多いので、それらを参考にして、歯科や病院とはかけ離れているようなものをイメージし、少しでも気に留めてもらえるように凝ってみました。
開設場所は先輩や友人からの紹介で決めました。紹介は安心する反面、もし失敗したときは紹介者を恨まないということは決めていました（笑）。