歯科経営者に聴く - 医療法人社団 長吉会 大分きずなハロー歯科診療所 内野辰宏 院長(前編)

歯科経営者に聴く(前編)

~第一線で活躍する院長から学ぶ~

医療法人社団 長吉会 大分きずなハロー歯科診療所 外観

 大分県大分市中島中央は大分県庁や大分市役所からもほど近い場所ながら、閑静な住宅街となっている。

 大分きずなハロー歯科診療所は大分駅前からバスで10分、最寄りの八条バス停からは徒歩1分の便利な立地にあり、外来診療のみならず、訪問歯科診療にも力を入れている。

 今月と来月の2回にわたり、大分きずなハロー歯科診療所の内野辰宏院長にお話を伺った。

内野 辰宏 院長

医療法人社団 長吉会 大分きずなハロー歯科診療所 内野 辰宏 院長

【プロフィール】

  • 1977年 鹿児島県 生まれ
  • 2005年 鹿児島大学 卒業
  • 2005年 新地ハロー歯科診療所(熊本県) 勤務
  • 2008年 大分きずなハロー歯科診療所 開業

【開業に至るまで】

歯科医師を目指されたきっかけについて教えてください。

医院内写真

正直に申し上げると、医師を目指していたのです。浪人もしたのですが、医学部には合格できませんでした。ただ医療に携わりたいという思いがあり、鹿児島大学歯学部のパンフレットを見ると、歯科医師も口の中だけではなく、全身を診る職業なのだと気づき、医師でなくても医療に携われることを知って、歯学部を受験しました。

卒業後の勤務先を選ばれたポイントを教えてください。

補綴科のゼミナールに入っていたので、そのまま補綴科の医局に入ろうかなと考えていたのですが、1つぐらいは見学に行ってみようと思い、部活動の先輩に新地ハロー歯科診療所を紹介していただきました。見学してみると雰囲気も良く、院長や勤務医の先生に聞きやすそうな環境でしたので、学んでいくうえで最適な診療所だと感じ、入職させていただきたいとお願いしました。

開業しようと決断したのはいつですか。

勤務させていただいていた新地ハロー歯科診療所では訪問診療も行っていました。私は少しお手伝いする程度だったのですが、外来診療とは圧倒的に違うということ、私も障害者歯科診療や訪問診療などの分野ができないといけないなということを痛感し、深く掘り下げていきたいと思っていました。そういうときに院長のルーツである大分県は訪問診療が手薄であると聞き、それなら大分で勝負してみようかと考え、開業を決断しました。

開業までにどのような準備をされたのですか。

医院内風景

開業にあたっては訪問診療専門の歯科医院だというビジョンがありましたが、訪問診療をできる範囲は開業地から半径16km以内というルールがあります。そこで、大分市のほぼ全域がその範囲に入る位置で開業したいと思い、場所探しを始めました。場所が決まり、診療を始めてみると、訪問診療だけだとやはり苦労もありました。問い合わせはあるのですが、訪問診療の対象者になるかどうか、微妙な方々もいらっしゃいます。そういう方々については心苦しかったのですが、お断りしていました。しかし、そういった方々や色々な困りごとがある方のためにも外来診療をできるようにした方がさらに広くカバーできると考え、今の場所に移転しました。

外来診療を始めるにあたって、工夫されたことはありますか。

こだわりとして、院内はバリアフリーにして、車椅子でも来院しやすいように工夫しました。どなたでも気兼ねなく、敷居が高く感じないようなデザインにしています。

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