Dr.Fumikoのわたし的生き方

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【第11回】 向上心をもち前向きに進む

楠原史子

楠原史子(くすはら ふみこ)

  • 1977年 三重県生まれ
  • 2002年 愛知学院歯学部卒業
  • カナダ、サイモンフレーザー大学通訳翻訳コース終了
  • 開業医にて勤務する傍ら、通訳、翻訳業に携わる
  • 2008年~2010年 カナダ、ブリティッシュコロンビア大学勤務
  • 在加中ヨガインストラクターの資格を取得し、歯科関係者および患者の姿勢矯正を中心に、ヨガを教える
  • ☆姿勢矯正・ヨガレッスンの出張、お気軽にメッセージ下さい!

先日、名古屋で開催されたインプラント学会で通訳として海外の先生方と関わる機会がありました。

「患者に優しい治療、安全な治療」をメインテーマにした今回の学会では、各国の先生方がそれぞれの視点でインプラントの臨床やガイドラインについて講演をされました。近年インプラントは飛躍的に進歩しており需要も高まっていますが、どれだけ材料や器具が進化しても我々臨床家の技術とチームワークがなければよい結果は望めません。ドイツでは安全についてのガイドラインを設定し、若者の教育に力を注いでいるそうです。安全の指針というと簡単に聞こえますが、それを実際に書面化し、正式に認められるまでには多大な時間とお金がかかります。今後、技術、知識ともに各国が協力し合い、相互に高めあって治療のクオリティーを高めていければ理想の結果が得られるのではないでしょうか? そういう意味で、今回のような国際学会で世界中の歯科関係者が集まる機会はとても有意義だと思いました。講演はもちろん懇親会では和やかな雰囲気の中参加者もリラックスし、歯科以外の話も交えて友情を深め合い、学会最終日にはすっかりお友達になって一緒に過ごされる先生もいらっしゃいました。

また学会翌週には友人が主催する「歯科関係者のための海外就職セミナー(主に技工士対象)」に行ってきました。昔に比べて海外が近くなった今、歯科業界でも多くの人が海外進出し活躍しています。このセミナーでは実際に海外で活躍されている人の話を通して海外就職の実状を知ることができるのですが、海外就職のメリットだけでなく、外国人として働くことの厳しさについても触れられていました。言葉の壁を越えて海外で信頼を得るためにはやはり現地の人以上の技術が求められるでしょう。このセミナーで毎年会うろう者の生徒さんがいるのですが、障害を持ちながらもひたむきに頑張る彼の姿にはとても心打たれるものがあり、自分も頑張らないといけないなぁと思わされます。

結局どこで働いていても大切なのは常に向上心をもち前向きに進むことだと思います。日本では歯科医師、衛生士、技工士、歯科助手がチームとなって話し合う機会がまだまだ少ないと思うのですが、臨床では全員のチームワークが求められるわけですから、仕事でもプライベートでも関わる機会を増やし、みんなが一丸となってよい治療を提供できるようにしていきたいですね。臨床の技術や知識、患者や家族、スタッフへの心配り…どれもすぐに得たり実行できるものではありません。日頃から自分を磨き、自分も周りもハッピーでいられるように、笑顔を心がけましょう!Stay happy!