Dr.Fumikoのわたし的生き方

平岩裕子さんのココロ健康美人ファイル

【第8回】 キラキラ輝いている顔

楠原史子

楠原史子(くすはら ふみこ)

  • 1977年 三重県生まれ
  • 2002年 愛知学院歯学部卒業
  • カナダ、サイモンフレーザー大学通訳翻訳コース終了
  • 開業医にて勤務する傍ら、通訳、翻訳業に携わる
  • 2008年~2010年 カナダ、ブリティッシュコロンビア大学勤務
  • 在加中ヨガインストラクターの資格を取得し、歯科関係者および患者の姿勢矯正を中心に、ヨガを教える

☆姿勢矯正・ヨガレッスンの出張、お気軽にメッセージ下さい!

先日約一年振りにバンクーバーに行ってきました。

1年も離れていたのにずっとここに住んでいたような感覚で、住んでいた頃と同じようにバスに乗り、スーパーに行き、職場で同僚とおしゃべりを楽しみました。夕方にはビーチから夕日を眺め、道端で座って音楽に耳を澄ませ、サイクリングやハイキングを楽しむのが当たり前だったバンクーバーでの生活が、日本に戻った今いかに貴重なものだったかということに気づかされました。
同時に今回の滞在中色々な人から震災の事を尋ねられ、彼らの目に映った震災後の日本の印象を聞く中で、日本のきめ細やかで迅速なサービスや日本人の思いやり、助け合いの心など、改めて日本人の良さにも気付かされました。

今回のステイ中、今度バンクーバーで独立してラボをたちあげる技工士の友人に会う機会がありました。バンクーバーでは多くの日本人歯科技工士が活躍していますが、実際に自分でラボを立ち上げて独立されている人はまだほんの一握りです。言葉をあまり必要としない技工に対し、自分のラボをもつということは言葉や文化の壁を乗り越えて自分で歯科医院との関係を築き、営業をし、信頼を得なければならず、多大な努力が必要です。それでも尚家族を抱える彼がリスクを負ってまで独立したいという陰には、日本人としてのクォリティーの高い品物ときめ細やかなサービスを提供したいという彼の意気込みと誇りがあります。向上心を持ってひたむきに前に進もうとする友人はキラキラ輝いていて、私も勇気をもらいました。

新しいことを始めるということは決して簡単なことではありません。わからないことも多いしリスクも伴います。今回友人を見ていて、初めてカナダの大学で働き始めた頃の自分を思い出しました。
働き始めた当初は友達もおらずわからないことばかりで右往左往していました。それが大学を去る頃には数えきれない程の友達ができ、人に指導できるようになり、最初苦痛だった電話での注文もクレームまで出せるようになり、知らず知らずのうちにすっかり環境に馴染んでいた自分がいました。そこで得た友人や経験は私にとってかけがえのない宝物です。

新しいことを始めたいと思っている皆さんも、色んな面でスキルアップしたいと思っている皆さんも、途中どんな困難があっても諦めずに一生懸命頑張れば必ず得られる物があると信じて前向きに進んでいきましょう。その顔はきっとキラキラ輝いているはずです!